おかひじきの育て方(1例)
※ヒユ科
※旧APG体系ではアカザ科とされていたが現行のAPG体系ではヒユ科に分類される
発芽適温15℃~25℃前後
生育適温15℃~25℃前後
注意点
・土壌が乾燥すると、茎葉がかたくなるので、過乾燥に注意。
・8月中旬を過ぎると花が着くようになり、茎葉がかたくなるので、着花前に収穫する。
畑の準備
タネまきの2週間以上前に1㎡当たり100~150gほどの苦土石灰を全面に散布して耕して土と混和させる。
苦土石灰の代わりにカキ殻石灰(有機質石灰)を使用してもよいでしょう。
(効果が穏やかで多少多めに施してしまっても作物への影響が少ない。)
1週間位前に完熟たい肥を1㎡あたり2~3kg、化成肥料(8-8-8または10-10-10)
(チッソ・リン酸・カリの各成分をそれぞれ8~10%含む)を1㎡あたり50~100gほど施してよく耕す。
50~70cm幅のウネを作ります。
50~70cm幅に、目印となる紐を張り、紐の両側からクワなどで土を寄せ上げる。
※水はけの悪い圃場はウネを高くして排水性を高める。
表面を平らにならす
目的に応じてマルチフィルムを張る。
※マルチフィルムは必ずしも必要はありませんが、利用することにより、地温の調節、雑草の防止、土壌水分の保持、雨水の跳ね上がり防止による病気感染の予防などの効果が期待できます。マルチフィルムを張る時は土が十分湿った状態の時が良い。(出来れば雨が降った翌日)
※農業用マルチフィルムの主な種類と効果 :目的によって使い分けます。
・透明マルチ:地温を上げる効果は最も高いが雑草生育を防ぐ効果はない。
・黒色マルチ:地温を上げる、雑草生育を防ぐ。
・シルバーストライプ黒色マルチ:地温を上げる、アブラムシやアザミウマなど害虫の飛来抑制
・シルバーマルチ:地温上昇を抑制、アブラムシやアザミウマなど害虫の飛来抑制
・白黒マルチ:地温上昇を抑制、雑草生育を防ぐ
・有孔マルチ:あらかじめ植え穴があいているマルチフィルム(条数や植穴の間隔、穴の大きさなど様々な規格のものがあり栽培する野菜の種類によって使い分ける事が出来る。)
※マルチを張って栽培する場合
条間15cm程、株間10cm程で栽培します。(ここでは白黒マルチを使用)
タネまき
たねまきの前日、ウネにたっぷりと水をかけて土を湿らせておきます。
支柱などの棒を土に押し付けて深さ0.5~1cm程の浅いまき溝をつける。(条間15cm程)
タネを約1cm間隔にまく。
まき溝の両側の土をつまむような要領で0.5cmほど土を被せ、土とタネが密着するように上からかるく押さえつける。
※土が湿った状態なら水やりは行わない。土の表面が乾いたら水やりをする。
過湿状態になるとタネが腐ってしまい発芽不良の原因となりますので注意して下さい。
間引き
好適条件下で、タネまき後5日前後で発芽。
条間の草取りをこまめに行い、根元に軽く土寄せをする。
間引き
本葉が2~3枚になった頃から株が込んで来たら随時間引く。
間引き後は株元に土寄せをする。
追肥
本葉5~6枚の頃、条の長さ1mあたり化成肥料(8-8-8)
30~40gを条間に施し、土と混ぜ合わせながら根元に土を寄せる。
収穫
草丈15cm程に育ったころから、収穫を始めます。
茎の先の若い茎と葉を長さ10cm程で摘み取り収穫します。
株が込みあっているところは、抜き取り収穫し、株間を広げます。
収穫後はわき芽がどんどん伸びるので取り遅れないように随時収穫する。
収穫が遅れると茎葉がかたくなり食味が悪くなります。
8月中旬を過ぎるころから花が着くようになります。
開花してしまうと茎葉がかたくなるので花が着く前に収穫を終えます。
おかひじきの花、とても小さい。
プランターでも手軽に栽培できます。
プランター栽培(例)
準備するもの
・タネ
・プランターなど栽培容器
(ここでは内寸巾25cm×奥行11cm×深さ9cm 容量 約2.5リットルのミニプランターを使用しています。)
・用土(市販の培養土を利用すると便利。)
・土入れ
・ジョウロ、霧吹き
・タネまき溝のすじつけ用の棒(あると便利、太さ1cm位のものが適当)
土を詰める
ポイント 培養土は湿らせておく
(手のひらでギュっと握りしめるとある程度は固まり、
そのかたまりを指先でつつくと簡単にほろりと崩れる位の湿り気を持った状態の培養土が良い。)
栽培容器の縁から2cm位あけて用土を詰める
タネをまく
用土に棒などを押し付けて、深さ0.5cmほどのまき溝を作る
おかひじきのタネ
タネを約1cm間隔でまく
蒔き溝の周りの土を寄せて0.5~1cm程の深さで土をかける
ポイント
タネと土を密着させるように手で押さえる
タネまき後は霧吹きで土の表面を湿らせる。
タネまきの翌日ジョウロでたっぷり水をやる。
その後の管理は直播栽培に準じます。
肥料不足や水分不足で茎葉がかたくなって食味が悪くなってしまいます。
土の表面が乾いたら水をたっぷりとやります。
また、肥料不足にならないように定期的に液体肥料を施すと良いでしょう。