しば部長の菜園作り豆知識
秋胡瓜の習性について

今回は最近お問合せの多い秋胡瓜の習性について触れてみようと思います。

●秋胡瓜の着花習性
秋胡瓜は、親づるよりも小づるに着果し易く、耐暑性や耐乾性に比較的強い性質を持っております。放任地這い作りにも適しますが、棚を利用した立ち作りで摘心仕立てした方が生産性は高まると考えられます。反面、地這作りの方が味は良いとのご意見も頂いております。摘芯栽培は親づるを6~8節で摘芯し子づるを4~5本残し仕立てます。ご存知のように、胡瓜の花は一般に雌雄異花で雌花または雄花の単性花を同一株に着生する雌雄同株です。

春まき大根の様子 マルチなし
胡瓜の「雌花」
(開花時にはもう小さな胡瓜が出来ています)
胡瓜の「雄花」


胡瓜の花の性表現(雌花、雄花)は、花芽が形成される過程で決定され、その時の環境(温度、日長、栄養状態など)によって、雄花が多くなり雌花の着花が少なくなることがございます。一般的には気温が低くなってきますと雌花が着き易くなります。特に夜温の影響を受けやすく夜温が高い時期には雌花が付きにくくなります。また高温の時期に育苗時期が重なった場合も雌花のつきが悪くなったり、遅れたりする場合があります。(育苗期間中に花芽が形成されている為)摘芯してやることで花芽形成のタイミングをより涼しくなる時期までずらす目的もあります。窒素過多の場合も栄養生長(茎葉が生長し繁茂する時期)が続き、雌花のつきが悪くなる場合もあります。(品種による程度の差はありますが)一般的には「つるボケ」と言われております。

夏の暑い盛りに成長を続けてきた胡瓜に雌花が付きにくいと言う事は以上の胡瓜の性質によるものです。これから涼しくなってくると共に雌花が付いてくると思いますので、株が弱らないように世話をして行きましょう。 胡瓜の根は浅く広く張りますので(つるの長さと同じくらいの範囲まで伸びているといわれております)、高温期の土の乾燥には大変弱いとお考えください、降雨が少なく土壌の乾燥が心配される時は、地温の比較的低い時間帯に灌水してください、地温が高い時間帯に灌水いたしますと、水が温められてしまう事によって胡瓜の根を傷めてしまうことがありますので注意が必要です。

夏場の土壌乾燥の防止対策として、根元に敷き藁などをしてやると効果的です、また、マルチフィルムによるマルチングも乾燥防止になりますが反面、地温を上昇させてしまいますので、マルチフィルムの上にワラやバーク堆肥などを敷き、直射日光を遮ってやるとより効果的です。

夏の高温多湿の時には、肥料の効果も増大いたしますので(化成肥料は早く溶出しますし、有機質肥料は早く分解してしまう為)、一度に沢山の肥料は施さず、少しずつ回数を多くして施すほうが栽培しやすくなると思います。また、肥料の効きすぎにより過繁茂になってしまった場合は適当に摘葉してやっても良いでしょう、摘葉することで風通しも良くなり、病害予防にもなります。

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